たまには会いに来んね！福岡高校41回生のホームページ『福よい会.net』

寺田 （以下「寺」）：こんにちは。ご無沙汰しています。お忙しいところどうもありがとうございます。
岩熊先生（以下「岩」）：おう。
－いきなり世間話モードでした。その部分はカット－
寺：先生、今お子さんは何人なんですか？
岩：３人。
寺：私たちの頃は・・・
岩：お前らん頃は、一番上の子が生まれた頃やな。これこれ、この写真・・・
（＾＾）と言って、３人のお子さんの写真が写っている、携帯電話の待ち受け画面の写真をニコニコしながら見せてくださいました。（＾＾）
寺：保健の授業で血液型のエピソードがありましたが、あの話は一番上のお子さんのことですよね？
岩：あ、そうそう。（笑）お前、よぅ覚えとーね、忘れろ！
寺：「お父さん、Ａ型ですよ」ってお話・・・（笑）
岩：未だにその話は使いようもんね。自分の恥を生徒に話してしまいようもんね。
寺：私は特に男クラでしたからね、それだけじゃなくて色々、男クラならではの話もありましたよね。
岩：いろいろあったやね。話は男クラバージョンと混クラバージョンがあったもんね。そりゃちゃんと変えよったけど。さすがに、混クラじゃ言いきらんかったもんね。
寺：話は変わりますが、今、先生は学年主任をなさっていらっしゃるんですよね？
岩：そうそう。
寺：学年主任もしながら、担任もしていらっしゃるんですよね？（注：私たちの在校時代は、それが当たり前だったのですが、福高は一時期、学年主任の先生は担任からはずれるというシステムになっていました。）
岩：ここの先生達は子どもと接するのが好きな人が多いけんね。それに、クラスを持っとらんと生徒の動きとか何とか分からんけんね。
寺：先生は今までに担任を持たなかった年っていうのはあるんですか？
岩：一昨年が初めてやったね。５４回生で初めて学年主任して、その学年を卒業させて、翌年は担任をはずれたったい。本当は担任はずれてゆっくりしようっていうことやったっちゃけど、庶務主任（注：学校の中の「何でも屋」で、かなり忙しい立場）っちゅう立場があったけんね。それを２年間やって、で、今度また突然、学年主任やれって。おれ、みんなの前で「はぁ～っ？」って大きか声で言ったばい。（笑）
寺：話がまた飛んで申し訳ないんですが、先生は私たちの学年は福高で初担任だったんですよね。
岩：そうそう。福高来て、すぐ１年の担任なったったい。その前は黒木高校に５年おってな。そこでも、新規採用ですぐに担任して、剣道部も面倒みよったったいね。剣道部もやっと強くなって、県で４位になって、来年は全国目指せるかねとか思いよったら、いきなり福高に、ぽんって。
岩：オレは大学に１浪して入って、２３歳で卒業と同時に盲学校で１年間だけ働いて、２４で黒木高校行って、その５年後やけん２９たいね。お前ら卒業させた後、もう１回３年生やってね。その後、また１年から担任して卒業させて。４５回生・・・４８回生・・・５１回生・・・。５４回生で学年主任。
寺：その時に、戸川先生にも担任団に入っていただいたということをお聞きしましたが。
岩：そうそう。入ってもろたったい。やっぱ、オレ一人の若い力でやっても無理やけん、お目付役に大御所に入ってもらって、オレが間違ごうたことをしよったら言うてもらおうと思ったったいね。そやけど、戸川先生はそれまで担任はずれて、他の仕事ばずーっとしよんしゃったけんね。２年に上がるときに、あんたなら一人でもできるけんって、副担任にさせて欲しいって言わっしゃって、、、。
寺：その学年を卒業させた後に、初めて担任をはずれたと・・・。
岩：そうそう。２年連続で１年生にね。そん時の学年主任が、オレの同級生やったったい。（笑）その先生は福高で学年５番に入る成績やったもんね。方やオレは、ケツから５番。トップ５番とケツの５番が担任、副担任ばもってね。（笑）人生初めての副担任やったたい。ありゃ困ったね。担任やったら、やることたくさんあるんやけどね。副担任は何すりゃいいとかな～って分からんったいね。そやけん掃除の時間ちゃちゃいれにいったりとかいろいろしたりね。その後はもう１回１年生になって、そん時は担任やったったい。そして今年また１年で学年主任。そやけん、オレは３年連続して久住キャンプ行かないかんったい。（笑）
寺：話はまたまた変わるんですが、初めての担任だったということで、何か思い入れというか印象というのは？
岩：そりゃあるよ。４１回生ってのは、ほらオレの母校やろ、母校で後輩であり、教え子であり、ね。それにあの学年は猛者がいっぱいおったろうが。
寺：その猛者とは？
岩：う～ん、例えば藤浩太郎やろ、橋本やろ・・・、そんなやつらがいっぱいおったけんね。剣道部以外にも面白いやつがいっぱいおったけんね。そりゃ剣道部はね。思い入れがあったね。お前らが卒業した時、あの後の祝賀会で、実はオレ、べろべろ酔っぱらったったい。（笑）意識失のうたったい。ほかの時はそんなことはなかったっちゃけどさ、やっぱ思い入れがあったっちゃろうね。なんか、ほっとしたったい。３年１組の時は田代に勉強のこと任せたり、守中団長もおったしね。クラス経営も楽やったね。成績も、いい成績ば残してくれたしね。オレとしては一つ仕事ば終えたっていう感じでね。あげん酩酊するまで飲んだのは久しぶりやったね。オレ、便所から救出されたったい。その日はね。原先生の家につれていかれとったいね。朝起きたら原先生の家やった。（笑）
寺：先生は３年間、男クラばっかりだったんですよね？
岩：そうそう。１－５，２－１，３－１な。
寺：３－１は強烈なクラスでしたよね。端から見てても。
岩：田代の頭脳もあったし、橋本の存在感もあったしね。１０組が文系初めての男クラやったろうが。あれと競いながら、わーわーいいながらやりよったけんね。あー、福高やねって思いよったね。
岩：ほら、オレが体育祭の時にお前らの前で「晴らしてみせます」って言ったろうが。あん時は、オレ、しもうたなぁって思いよったっちゃん。（笑）いらん約束せんどきゃよかった、もしか雨でも降ったらどげんしようかと思いよったっちゃん。もう考えとったちゃん、実は。頭５厘にしてさ、白装束着てな、首から下、カーテンかなんか着けてくさ「照る照る坊主です」って、そこまで考えとったっちゃん。あの体育祭も無事、成功に終わって。飲み会とかもばれんかったし。
寺：ばれたのは２年の時でしたかね？
岩：そうやね。
寺：ほかに先生の中で強烈に残っていることってないですか？
岩：そうね～、久住キャンプ！霧ん中歩いていったろうが。下見もしとったんやけど、久住別れからの分かれ道で、３人の子どもだけがまっすぐいってしもうとったい。三浦とか３人が。人数確認したら、おらんっちゅうわけよ。オレ、ウソやろって思って。ひょっとしたらあそこかなって思って、霧の中でおーいって叫んだら、おってな。３人連れて帰ってな。あん時は冷や汗もんやったね。すべてがオレの指示で動きよったしな。失敗したときはオレのせいやと思いよったしね。
寺：あの時、「引き返すのも、また勇気だ」っておっしゃってましたよね。
岩：そうそう。
寺：ご来光も見えないし、きついだけで途中で降りるってのは、きつかったっていう思いだけでしたね。生徒としては。あと、５組はキャンプファイヤーで踊ってましたよね。
岩：裸でパンツで、星がきれいやけん、大きな声で歌って、それでいいやないかって言ってな。オレも加わったっちゃなかったかな。大きな声で歌ったもんな。それから、サナチン（注：眞田先生）がいっつも５組に遊びにきよったっちゃんな。５組はクラスマッチの後とかな、負けて早う終わったら演芸会しよったっちゃんね。吉田が「キャシャーンがやらねば、誰がやる」ってな。キャシャーンが好きでな。そういうエンターテイナーばいっぱい作ったっちゃんね。アホを。（笑）あと、宮畑な。おとなーしい子やったけどな。「３年間、お前が 夏服の開襟シャツで過ごしたら景品やる」って言ったら、本当に３年間、開襟シャツで通したっちゃんね。それでトレーナーの上下かなんかをね、渡したんよね。それを「開襟賞」って筆で書いて渡したのを覚えとっちゃん。ものすご大事にかかえて、みんなの前に制服で出て行ったっちゃんね。それよう覚えとう。あいつは３年間、帽子もまじめにかぶっとったね。ほかにも、そんなバカばいっぱいおったっちゃんね。
岩：う～ん。話よったらいろいろでてくるなぁ～。オレも福高で１９年なるけどな。
寺：１９年も！？人生の半分近くは福高で過ごしているんですね！
岩：そうたい。オレは福高の卒業生やけんな。３年間やろ、そして研修に１年。そして１９年やろ。２３年間やもんね。それに、オレの親父がここの定時制の体育の教員やったけんくさ、体育祭の時とか見に行きよったっちゃんね。それで福高に行きたいって。本当は明善高校の校区なんやけどな。越境入学やろうが。久山に親父と一緒に住所を動かして。久留米から朝５：５０に家出てきよったっちゃん。弁当２ツ持って。
岩：今、学年主任やけんね、クラスだけじゃなくて学年全体、学年の先生達までオレの「クラスの子」みたいな感じやね。っていうより福高やね。オレ、福高のこと言われたらムカッてくるったいね。
寺：それは、先生が福高全体に根を張ってるからですよね。（笑）ところで、どうですか、今の生徒達は。ずいぶんと変わっているんじゃないですか？
岩：そうでもないよ。だいたいが「イイ子」で来とう子たちやけんね。たたいたりすることもないしね。心に訴えることが多いっちゃんね。「お前、それでいいとや？お前がそれでいいなら、いいけどね」って。そしたら、だいたいが頭のいいけん、自分で考えるよね。それが、人間的にはずれてしまうと、オレが怒るったい。仏の熊さんが鬼熊虎造に変身するったい。（笑）
寺：先生は生徒に手を上げた、あてたことは？
岩：本気で怒ったことは２回だけやね。お前たちの学年ではなかったね。中洲で生徒ば殴って呼び込みの兄ちゃんやら中嶋先生やらに止められたこともあったね。・・・・まぁ、若かったしね。バイタリティーがあったね。
寺：今はバイタリティーよりも落ち着きですか？
岩：いや、落ち着きはないと思うけどね。悪そー坊主がそのまま大きくなった感じやないかと思うけどね。オレとか筧先生とか、そうやろうが悪タレ小僧って感じやろうが。何し出すか分からんもんね。岩熊マフィアと筧ネットワークやもんね。この２人で、だいたい卒業生はしまるもんね。（笑）
寺：おっと、次の授業が始まってしまいますね。どうも楽しいお話をありがとうございました。
岩：おぉ、もうそうやね。インタビューになったかどうかわからんけどな。（笑）